(一社)不動産流通プロフェッショナル協会は19日、(株)アートアベニュー(東京都新宿区)セミナールームで2回目となる未来講座「不動産業界の働き方を仕組みで変える」を開催した。
「未来講座」は会員が、各会の専門家を呼び、専門的かつ分かりやすいトークを行なうもの。2023年12月に行なった1回目の未来講座では、「DX」をテーマに講演会などが行なわれた。今回は「働き方」をテーマに、エージェントによる不動産流通業を手掛ける(株)TERASS CEOの江口亮介氏、(株)セゾンリアルティ代表取締役会長CEOの竹井英久氏、(株)アートアベニュー代表取締役の藤澤雅義氏をパネリストに招いたパネルディスカッションを実施、司会を(株)K−コンサルティング代表取締役の大澤健司氏が務めた。
大澤氏は今回、「働き方」をテーマに選んだ理由について「業務の中で、地域の店舗が人手不足で倒産するケースがある。不動産業界にも、そのうち影響があると考えられる。そこで、エージェントという働き方に着目した」と説明した。
江口氏は、自社の事業を「今日から個人で不動産仲介業を始められるプラットフォーム」だと紹介。オンライン契約やリモートワークの普及、宅建業法の改正などに加え、さまざまなビジネスにおける「個人化」をベースに、より効率的で生産性の高い個人の不動産エージェントを支援する体制・仕組みを構築していると話した。
竹井氏はそれを受け、「ユーザーが、エージェントとなる宅建士を選択する際に、取引全般の知識があるか、より専門的な分野でのスキルがあるかを判断する材料を提供する仕組みが必要になる」と話し、藤澤氏は「評価の高い人が生き残り、そうでない人は消えていく。ユーザーはしっかり選べるはずだ」などと語った。