(独)都市再生機構(UR都市機構)、(株)MUJI HOUSEおよび(株)良品計画は23日、港南台かもめ団地(横浜市港南区)の集会所リノベーションの完成に伴い、メディア向け内覧会を実施した。
2021年より行なっている「MUJI×UR 団地まるごとリノベーション」プロジェクトの一環。同プロジェクトでは、これまで63団地で70プラン・約1,300戸の住戸リノベーションを行なってきた。このたび団地を拠点とした地域生活圏活性化を目的に、4団地で共用部リノベーション+地域コミュニティ形成の取り組みを開始。港南台かもめ団地はその一つで、集会所を地域に開放することにより、居住者と地域住民をつなぐコミュニティ形成の場として運営していく。
同団地は、JR根岸線沿線南部エリアに位置。1976年築、全16棟・1,497戸を有する大規模団地。集会所は敷地中央に位置しており、施工面積は約300平方メートル。
団地内のコミュニティ活性化を目的に発足した「かもめプロジェクト」において、居住者と意見を交換しながら会議を重ね、また集会所や屋外空間を活用したイベント「かもめマルシェ」の来場者からのアンケートに寄せられたアイディアや意見を設計に生かした。
ラウンジは気軽に立ち寄れるよう、靴の履き替え不要の土足仕様に変更。エントランス付近には本棚を設け、バリアフリーで出入口の段差をなくした。中庭は室外テラスにリノベーション。多目的スペースにはシェアキッチンを設置し、調理小物・キッチンツール・室内のテーブルやイスは無印良品のアイテムを採用している。室外テラスと室内をつなげることで、シェアキッチンで作った料理をベンチや芝生で食べることも可能。和室にはMUJI×UR共同開発パーツの「麻畳」を採用。「みんなのギャラリー」では、居住者の活動や作品展示ができる。
「かもめマルシェ」は隔月で11回開催しており、これまで延べ3,000人が来場している。近隣の「無印良品 港南台バーズ」の出張販売、ワークショップ、ミニコンサートなどを居住者と地域関係者が継続して実施し、同団地を含めた周辺エリアの活性化を進めていく。