(株)不動産経済研究所は20日、「首都圏マンション 戸当たり価格と専有面積の平均値と中央値の推移(年度半期別)」を発表。首都圏1都3県(東京都および埼玉・千葉・神奈川の3県)における新築分譲マンションの戸当たり価格と専有面積の中央値を集計し、平均値と比較した。同調査は5回目だが、年度半期別では初となる。
2024年度上期(4〜9月)のマンション価格の平均値は7,953万円。高額住戸が多数発売された22年度下期(7,338万円)以降、23年度上期7,836万円、同下期7,355万円と7,000万円台が続いている。24年度上期のマンション価格の中央値は6,590万円で、23年度上期(6,158万円)以降は6,000万円台に。平均値と中央値の差は22年度下期に大幅に開き2,030万円となったものの、以降は中央値も上昇傾向にあり、その差は縮小。24年度上期は1,363万円となった。
同社は、「首都圏のマンション価格は13年以降、施工費や用地価格の高騰、都心エリアの高級マンションやタワー物件の供給、駅近など立地を厳選する傾向が強まったことなどが要因となってほぼ一貫して上昇基調にある。今回の調査は、改めてその傾向を確認できるものとなった」としている。
東京23区では、24年度上期の平均値は1億1,051万円で、22年度下期(1億1,907万円)以来、3期ぶりに1億1,000万円台となった。中央値は8,980万円で、平均値との差は2,071万円。22年度下期に3,763万円にまで拡大したが、徐々に縮小してきている。
首都圏の専有面積の平均値を見ると、24年度上期は65.77平方メートルで、23年度上期(65.93平方メートル)以降は65平方メートル台を維持している。24年度上期の中央値は68.40平方メートルと、22年上期(69.10平方メートル)以降、緩やかに圧縮傾向。直近4期は68平方メートル台で推移している。同社は「高級・高額住戸のシェアがアップすると、平均値と中央値の差が縮小する傾向にある」との見解を示した。