(一社)リノベーション協議会は13日、「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2024」の受賞者を発表した。
部門は、消費者にとって関心の高い施工費で、「800万円未満部門」「1500万円未満部門」「1500万円以上部門」「無差別級部門」の4つ。部門横断の総合グランプリ、部門別最優秀作品賞4点、特別賞15点、プレイヤーズチョイスを決定した。応募作品は226点。1次審査は、リノベーションの楽しさ、魅力、可能性という点にフォーカス。SNSを活用して一般ユーザーの声も取り入れて選考し、66作品をノミネート選出。その後、選考委員8人が受賞先品を決定した。
総合グランプリは、(株)TOOLBOXの「『ReMAKE』-既存の内装を生かす試み-」。既存物件をフルスケルトンにしリノベーションするのではなく、使える点は残しながら、新たなデザインやアイディア、手法等を用いて再編した。選考委員からは、「このアプローチは、最先端のサーキュラー・エコノミーのコンセプトに呼応したものと評価できる。サーキュラーとは循環を意味し、近代化以降の大量生産・大量消費・大量廃棄の産業モデルを反省し、資源の循環利用を重視して最小限の資源投入量で最大限の豊かさを得ようという考え」などと評された。
部門別最優秀作品賞は、「800万円未満部門」は床・壁・天井を同一素材でぐるりと囲み部屋の中にもう1つ部屋をつくったワンルームリノベーションである「翳りの間」((株)N’s Create.)。「1500万円未満部門」は部屋の中に45度の対角線を引くことで、部屋を広く、特徴的な眺めをもたらした「感性を解き放つ、45°の秩序」((株)grooveagent)。「1500万円以上部門」は内装の雰囲気をなるべく残すことを重視しつつ、思い出深い物件を売り主から買い主に住み継ぐようリノベーションした「samtati(サンタティ)〜他人間相続〜」((株)リノクラフト)。「無差別級部門」は9世代をつなぐ建物として、自然との共生や大規模災害等にも配慮したリノベーションを行なった「soiland soul(Jam+tamtam)」(Japan.asset management(株))。