(株)リクルートは16日、同社が提供する給与支払いサービス「Airワーク 給与支払」において、給与のデジタル払いへの対応を開始。これにより同サービスを導入している企業の従業員は、決済ブランド「COIN+(コインプラス)」を組み込んだスマホアプリ「エアウォレット」で給与を受け取ることが可能となった。
リクルート、(株)三菱UFJ銀行が共同で設立した(株)リクルートMUFGビジネス(以下、「RMB」)が2024年12月に、賃金のデジタル払いを手がける資金移動業者として、厚生労働大臣より指定を受領したことを受けて実現したもの。「Airワーク 給与支払」を導入している企業がシステムと「コインプラス」とを連携させることで、従業員は、銀行口座での受け取りに加え、「コインプラス」を組み込んだスマホアプリ「エアウォレット」でも給与を受け取ることができるようになる。エアウォレットでの受け取りの上限金額は、「コインプラス」の口座残高上限額である30万円。
併せて、働いた分の給与を給料日前に受け取ることができる「即払い」サービスもリリース。同サービス導入企業では、従業員はすでに働いた分の給与について、給料日前であっても、スマートフォンから申請することで、申請から最短10分で希望する金額分の給与をコインプラスで受け取ることができる。コインプラスで受け取った後は銀行口座へ手数料無料で、何度でも出金することができる。
給与のデジタル払いサービスについては三菱UFJと保証委託契約を締結しており、RMBが破綻した場合でも給与相当額が保証される。
リクルート ペイロールプロダクト部部長の渡辺和樹氏は、「米国における給与支払い頻度は、実は週払い・隔週払いが大半。日本でもスポットワーク等の拡大で即時払いが当たり前と考える人が増えている。これまで月1回、銀行で受け取るというのが当たり前だった環境から、多様な選択肢のある社会へと変えるサービスを提供していく」と説明している。
なおデジタル払いの導入に当たり、導入企業は労働者の過半数で組織する労働組合、または労働者の過半数を代表する従業員との間での労使協定締結、従業員への説明・同意取得等をする必要がある。