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英国で日系企業初となる木造増改築オフィス

2025.01.20
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「Golden Laneプロジェクト」外観イメージ


 住友林業(株)と芙蓉総合リース(株)は20日、英国・ロンドンで木造の増改築によるオフィス開発「Golden Lane(ゴールデン レーン)プロジェクト」を開始すると発表した。同国での木造の増改築によるオフィス開発は、日系企業として初。


 住友林業グループ会社のBywater SFCグループと芙蓉リースの共同出資会社が開発主体となり、住友林業100%子会社の住友林業アセットマネジメント(株)がプロジェクト組成に関するとりまとめや調整を行なう。


 同プロジェクトは、数多くの建築事務所やショールームのあるクラーケンウェルに位置。「ファリンドン」駅や「バービカン」駅、「オールドストリート」駅まで徒歩約6〜10分に立地する。1900年代初頭に建築された5階建てのオフィスを取得。1〜4階は既存オフィスの構造を保存しつつ、内装工事や環境性能を向上する改修工事を実施。5〜6階部分を複数の木材を組み合わせて成形した「マスティンバー」による木造で増築する。


 既存の鉄骨造建物を解体するのではなく、構造を活用した上で木造の増改築とすることで、解体・再建築する場合や鉄骨造での増改築と比較し、建物のライフサイクル全体でのCO2排出量を大幅に削減する計画。資材の製造や運搬、建設、解体等に係る「エンボディドカーボン」について試算したところ、英国の一般的なオフィスビルの新築と比べ、CO2排出量を約60%削減できるという結果となった。また、増築部分を木構造とすることで建物全体の炭素固定量は約220tになるとの試算。


 総事業費は約45億円。竣工および賃貸開始は2026年1月の予定。

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