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24年の国内不動産投資額は約4.7兆円の高水準

2025.02.03
業界関連

 シービーアールイー(株)は3日、2024年第4四半期の日本の不動産投資市場動向を発表した。


 当期の日本における事業用不動産の投資額(10億円以上の取引)は、1兆2,600億円(前年同期比68%増)。ホテルやオフィスにおける複数の大型取引が寄与する結果となった。


 投資主体別では、JREITによる投資額が前年同期比6.2%減と伸び悩んだ一方、その他の国内投資家は同23.7%増と大幅増。また、海外投資家の投資額は同3.3倍となる等、積極的な姿勢が見られた。


 アセットタイプ別では、ホテルの投資額が4,490億円(同3.7倍)と、四半期単体の投資額としては過去最高を記録。オフィスの投資額は3,560億円(同2.1倍)と、海外投資家による大型案件が複数あったことも寄与した。


 四半期ごとに実施している「期待利回りに関する投資家アンケート調査」によると、今期(第4四半期)の東京のプライムアセットの期待NOI利回りは、オフィスで9期連続の横ばいに。一方、オフィス以外の主要なアセットクラスの期待NOI利回りが軒並み低下し、過去最低を更新した。特に前四半期に期待NOI利回りが上昇に転じた物流施設では、今期、再び利回りが9bps低下している。


 24年通年の投資額は4兆6,600億円と、10年ぶりの高水準となり、23年の3兆9,600億円を上回った。今期、海外投資家による大型取引が集中した場合、通年で海外投資家は68億円の買い越しとなる。


 同社では、25年の売買市場の勢いは続く可能性が高いと考えており、賃料上昇が期待されるオフィスや住宅、インバウンド需要が引き続き見込まれる。商業、ホテルでバリューアッド投資家による売買が見込まれる他、事業買収や企業のCRE戦略に関連した売買も引き続き期待できる、としている。

出典:最新不動産ニュースサイト R.E.port ©1997 株式会社不動産流通研究所

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