外食事業やコントラクト事業を展開するロイヤルホールディングス(株)(東京都世田谷区、代表取締役社長:阿部正孝氏、以下、「ロイヤルHD」)は5日、国内でラグジュアリーホテル事業に参入すると発表。3月にはラグジュアリーホテルをグローバルで展開するMinor Hotel Group Limited(タイ・バンコク、CEO:Dillip Rajakarier氏、以下、「マイナーホテル」)の子会社と共に合弁会社を設立する。
ロイヤルグループはコロナ禍により業績が落ち込んだが、その後V字回復を果たし、2024年度は過去最高益の達成を見込んでいる。事業の脆弱性をカバーするために新たな事業ポートフォリオを検討する中で、日本国内で不足が指摘されているラグジュアリーホテル市場に着目。グローバルでラグジュアリーホテルを展開するマイナーホテルグループと手を組み、事業を展開することを決めた。
ロイヤルHDとマイナーホテルの子会社であるMHG INTERNATIONAL HOLDING(SINGAPORE)PTE LTD(シンガポール、CEO:Dillip Rajakarier氏)が共同で出資し、ロイヤルマイナーホテルズ(株)を設立する。出資比率はそれぞれ50%。マイナーホテルズが展開する8ブランドの中から、「ANANTARA」「AVANI」「TIVOLI」の3ブランドで展開する。
供給エリアについて、ロイヤルHD執行役員ホテル事業担当でありロイヤルマイナーホテルズの代表取締役に就任予定の本山浩平氏は、「インバウンドとの親和性が高い東京・大阪・京都をまずは検討するが、インバウンドに人気のあるリゾート地や景勝地のある観光地などにもニーズはある。広く検討していく」と述べた。
ロイヤルHDでは30年にわたり、すでに宿泊特化型ホテル「リッチモンドホテル」を運営している。マイナーホテルCEOのDillip Rajakarier氏は、「リッチモンドホテルの運営で培った国内ネットワークやホスピタリティ力とマイナーホテルズのブランド力、サービスを融合させることで、差別化を図るとともにハイバリューなサービスを提供していきたい」とコメントした。
今後の具体的な供給予定は未定だが、新築やリブランドなども含め多様な手法を検討しながら、なるべく早期出店させたいとしている。35年までに売上高規模210億円、出棟数21棟を目標に掲げている。