不動産情報サービスのアットホーム(株)は27日、「地場の不動産仲介業における景況感調査」(2025年10〜12月期)の結果を発表した。同社加盟店のうち、都道府県知事免許を持ち5年を超えて不動産仲介業に携わる不動産店の経営者層を対象に、不動産流通市場の景気動向をアンケート調査したもの。北海道、宮城県、首都圏(1都3県、東京都は23区と都下)、静岡県、愛知県、近畿圏(2府1県)、広島県、福岡県の13都道府県14エリアで前年同期と比較した業況判断指数(DI)を算出した(DI=50が前年並み)。調査期間は25年12月11〜24日。有効回答数は1,943店。分析はアットホームラボ(株)。
当期の賃貸仲介の業況DIは、首都圏が49.0(前期比横ばい)、近畿圏が44.9(同0.3ポイント上昇)。前年同期比では、首都圏は0.3ポイントマイナス、近畿圏は0.2ポイントプラスと小幅な変化にとどまった。
エリア別では、14エリア中7エリアで前期比下落した。首都圏では千葉県が52.3と、前年同期から4.9ポイント上昇。また、東京23区は50.3と、引き続きDI=50以上を維持している。不動産会社からは「家賃を5〜10%上げても申し込みが入る」(東京都渋谷区)などの声が聞かれた。
前年同期との比較では9エリアで下落。特に北海道が42.2(前年同期比5.2ポイント下落)、広島県が35.7(同7.6ポイント下落)と大幅に下落した。不動産会社からは「ファミリー向き物件に動きがない」(札幌市)、「昨年同様に単身赴任・転勤需要が低調だった」(広島市)などのコメントが寄せられた。
売買仲介の業況DIは、首都圏が46.1(前期比0.4ポイント上昇)、近畿圏が44.1(同3.1ポイント上昇)と上昇した。前年同期との比較では、首都圏は1.7ポイントプラス、近畿圏は0.4ポイントプラスと、前期比・前年同期比すべてで上昇。エリア別では14エリア中8エリアで前期比上昇した。
26年1〜3月期の見通しDIは、賃貸仲介が首都圏49.2(今期比0.2ポイント上昇)、近畿圏48.2(同3.3ポイント上昇)。売買仲介では首都圏43.9(同2.2ポイント下落)、近畿圏42.5(同1.6ポイント下落)を見込む。
今回の調査結果について、アットホームラボ(株)執行役員データマーケティング部部長の磐前淳子氏は、「賃貸・売買とも全体的に業況は横ばい。消費者が家賃や価格の上昇について来られるかが問われる局面に入りそうだ」と分析している。