業界関連ニュース

不動産・住宅各社で入社式(ディベロッパー)

2026.04.01
業界関連

 不動産・住宅各社は1日、2026年度の入社式を執り行なった。各社の対応状況や社長挨拶の要旨については、以下の通り(順不同)。


◆三井不動産(株)
◆三菱地所(株)
◆住友不動産(株)
◆野村不動産ホールディングス(株)
◆東京建物(株)
◆(株)大京
◆(株)長谷工コーポレーション
◆森ビル(株)
◆中央日本土地建物グループ(株)
◆森トラスト(株)
◆三菱地所レジデンス(株)
◆東急グループ


◆三井不動産(株)代表取締役社長 植田 俊氏


 入社おめでとうございます。
 三井不動産グループは1941年の創立以来、時代の変化をチャンスと捉え、進取の気性の精神で多くの挑戦を続けてきました。これまでに、埋め立て事業、日本初の超高層ビル「霞が関ビル」をはじめとするオフィスビル事業、住宅事業、商業施設事業、東京ドームをはじめとするスポーツ・エンターテインメント事業、物流施設事業、ホテル・リゾート事業等を推進してきました。そして、ミッドタウンや日本橋に代表されるように、それらを統合したミクストユースの街づくりを進め、今やこれらの街づくりは東京、そして日本を代表するウェルビーイングな街として結実しています。ビジネスの舞台はグローバルに広がり、欧米やアジアの各都市等世界中で街づくり型事業を進めています。
 さらに、近年では、ハードな建物だけではなく、「場」と「コミュニティ」の提供を行うことで、そこに集う人々や企業が「イノベーション」を起こし、社会に新しい価値や産業を生み出すお手伝いをしています。「不動産デベロッパー」の枠を超えた「産業デベロッパー」というプラットフォーマーとして、社会の付加価値創造と新たなイノベーション創出にチャレンジしています。先代たちから続く、この未来を開拓していくチャレンジ精神、それがまさに当社のDNAです。


 ところで、話は変わりますが、今から約46億年前に地球が誕生しましたが、その長い地球の歴史の中で、約5億年前にカンブリア紀という時代がありました。カンブリア紀には、遺伝子の爆発的変容というパラダイム転換が起き、多数の生物が誕生しましたが、この時代の勝者は最強の捕食者ではなく、弱々しいナメクジウオの祖先であるピカイアという生き物でした。ピカイアは脊索動物である私たち人類の祖先と言われていますが、環境の変化に対応できたもの、つまり、「適者生存」したものだけが生き延びたことが分かっています。


 現在、世界は歴史的な転換点を迎えています。先行き不透明なウクライナ情勢、中東情勢など、地政学リスクはより一層の高まりが懸念され、米国の通商政策は各国経済へ不確実性をもたらしています。一方、国内においては、金利ある世界が戻り、インフレが一過性ではなく構造的な変化として定着する等、新たな経済環境に踏み出しています。また、生成AIの進展をはじめとするデジタルシフトによる行動変容が一層加速し、事業環境は大きく変化していくことが見込まれます。
 今私たちが置かれている状況は、ビジネスのカンブリア紀と呼べます。そのような不確実性が増す時代に、最も大切なことは「顧客志向」であると私は考えます。前例踏襲やマニュアルに従うだけでは環境変化や多様化する顧客ニーズには対応できず、突き抜けた発想で付加価値を創出しなければ、激しい競争に打ち勝つことはできません。


 2024年4月に公表したグループ長期経営方針「&INNOVATION2030」は、ありたい姿を「妄想」し、戦略を「構想」することで「実現」につなげていくという、強い決意をもって策定しました。徹底した顧客志向をもとに、社会に付加価値をいかに創出できるか、高められるかが求められています。顧客が本当に何を望んでいるのか、何に困っているのか、提供者側の自己満足になっていないか、本当に求められているサービスとしてきちんとマネタイズできているのかを、真剣に考える中にヒントが必ずあります。
 皆さんの若くてフレッシュな「妄想」が、新しいビジネスの芽を育てて「構想」となり、「実現」につながっていくと期待しています。もし失敗したとしても、ベストを尽くした結果であるならば、それは皆さんの将来にとって必ず大きな財産となるでしょう。私たちを取り巻く環境がダイナミックに変化するなか、当社はイノベーションを通じて新たな価値を創造し、社会・経済におけるリーダーシップを高めながら持続的に成長していくことを目指します。この挑戦に果敢に立ち向かい、次なる一歩を共に踏み出しましょう。


 最後に、改めて当社グループの事業は地球規模で社会的意義が大きく、人々に夢と感動を与えられる産業だと私は心から信じています。そして、当社は、仕事を通じた自己実現によって、日本全体ひいては世界全体のイノベーションに大きな影響を与えることのできる会社だと信じています。
 高い志を持って自己実現を目指す者にとっては、最高のステージとなるでしょう。
 当社グループがさらに魅力あふれる企業グループであり続け、また今後もたくましく成長していけるよう、当社グループのコーポレートメッセージ『さあ、街から未来をかえよう』を胸に刻みながら、共に頑張りましょう。


◆三菱地所(株)執行役社長 中島 篤氏


 入社おめでとう。三菱地所の仲間として迎えられたことを大変嬉しく思う。ぜひ、今の初心を大切にし、これからの成長につなげて欲しい。


 三菱地所グループは「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命を掲げている。三菱地所グループの「まちづくり」は国内や海外の不動産開発や運営だけでなく、エリアマネジメントや仲介サービス、不動産投資マネジメントなども含まれ、不動産事業を通じて価値を提供することである。
 企業の力の源泉は人財である。現在進行している「長期経営計画2030」の達成に向けて、皆さんの新しい感性や価値観を発揮し、多様なフィールドで次世代のまちづくりに取り組むことを期待している。


 今後仕事をするうえで、大事にしてもらいたい視点が2つある。
 1つ目は「グローバル」。昨今世界の分断が進んでいると言われているが、それでもなお世界はつながっている。海外事業だけでなく国内事業もまた国境を越えた変化の渦の中にあり、皆がグローバルな視座をもって欲しい。
 2つ目は「テクノロジー」。不動産事業の中にテクノロジーを取り入れることで何ができるのか、テクノロジーがまちづくりをどう変えていくのか、考えるべきことは多い。テクノロジーに対する皆さんの感性・関心をもち続けて欲しい。


 三菱地所グループのまちづくりはグループ内だけでなく様々な外部の力を結集し、世の中に価値を提供していくことだ。
 そのために、皆さんには「Ecosystem Engineers」——人を巻き込み、チームとして仕事ができる人財——を目指して欲しい。


 「人を、想う力。街を、想う力。私たち三菱地所グループは、チャレンジを続けます。」というブランドスローガンのもと、チャレンジを恐れず主体的に仕事に取り組み、三菱地所グループの成長のため、ともに次にいこう。


◆住友不動産(株)社長 仁島浩順氏


 住友不動産グループを代表して、皆さんの入社を心より歓迎します。


 現在当社は、昨年開始した「第十次中期経営計画」の初年度において、グループ職員一丸となって奮闘した結果、13期連続で過去最高益を達成する見込みです。
 一方、国内経済はインフレの拡大や金利上昇、中東情勢の悪化により先行き不透明感が増しており、また足元では建築資材高騰や深刻な人手不足により事業環境は大きく変化しています。
 こうした状況下においても持続的成長を実現していくために、当社は東京都心とインド・ムンバイにおけるプライム資産開発を通じて、更なる事業基盤の強化を図ってまいります。また分譲事業では、マンション分譲に並ぶ第二の柱として収益物件分譲事業の育成に取り組みます。加えて、住友不動産ハウジングおよび住友不動産ステップにおいては、将来性の高い既存住宅マーケットでの飛躍を目指し、構造改革を進めてまいります。


 本日グループの一員となった皆さんには、現状に満足することなく、更なる飛躍を見据え、従来の発想にとらわれない柔軟な発想で業務に取り組み、大いに活躍されることを期待しています。


 これから共に頑張って参りましょう。


◆野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 グループ CEO 新井 聡氏


 野村不動産グループにご入社された390名の皆さん、誠におめでとうございます。
 まず、皆さんが人生の新たなステージに踏み出されたことに対してお祝い申し上げます。そして、これまでの皆さんの成長を支えてくださったご家族をはじめとする方々に、皆さんと一緒に深く感謝したいと思います。


 皆さんが入社された今年は、国内ではデフレからの転換局面を迎え物価や金利が上昇するとともに、人口構造の高齢化が進み、人手不足などの社会課題が拡大しています。グローバルでは、世界各国の政治・経済の考え方が大きく変化し “分断の時代”へと移行しており、今後もさらに強まることが予想されます。


 こうした状況を踏まえると、当社グループは従来のやり方にとらわれることなく、新しい発想や挑戦を大切にする必要があります。一方で、変えることなく大切にしなければならないものもあります。それは、当社グループの強みである「お客様のニーズを起点に、優れた商品・サービスを生み出し、提供し続けること」であり、そして、グループビジョンに掲げている“幸せと豊かさの最大化”に全員で取り組むことです。


 たとえ世の中のリスクや課題が拡大しても、これらに真摯に取り組めば、当社グループは社会に必要とされ続け、業容を拡大していくことができます。皆さんも当社グループの一員として、自分自身が提供する “幸せと豊かさ”とは何かを考え、それを実現していくために今まで以上に自らを磨くことに取り組んでください。


 もう一点、皆さんにお願いしたいことがあります。近年、AIの進化は私たちのビジネスや働き方を大きく変えつつあります。AIは新たな価値創造に大きな力を発揮しており、これを積極的に活用しなければなりません。一方で、これからの時代は「人にしかできないこと」の重要性も高まっていきます。


 皆さんには、AIで何ができるのかを理解したうえで積極的に活用し、同時にAIが苦手とする「人と人との信頼関係を築く力」や「創造力」、「共感力」など、人ならではの強みである人間力を磨いていただきたいです。


 最後になりますが、“幸せと豊かさの最大化”を目指す野村不動産グループに加わった皆さんを、改めて心より歓迎いたします。今日から皆さんは当社グループの一員です。これから全員で明るい未来を創っていきましょう。よろしくお願いします。


◆東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 小澤克人氏


 皆さん、本日は入社おめでとうございます。新しい仲間を迎えることができ、大変嬉しく思います。


 当社は、1896(明治29)年に安田財閥の創始者である安田善次郎翁が「不動産取引の近代化」と「市街地開発の推進」を使命として創業した会社であり、今年で130年目を迎える、日本で最も歴史ある総合不動産会社です。「東京建物」という名称は、安田善次郎翁の「建物があってこそ、不動産は価値を生むもの」「東京、ひいては日本の価値を高める」という信念に基づき名づけられたと言われています。
 創業以来、安田善次郎翁が旨とした「お客様第一」の精神と、時代の流れを先んじて捉える進取の精神を企業活動の原点として、時代のニーズを捉えた新しいアセットの開発をはじめ、多様な不動産開発事業を東京建物グループ全体として展開してまいりました。こうした、創業の目的や、創業者の精神は、今も当社グループの中に深く根付いており、グループ理念である「信頼を未来へ」とともに、企業文化や風土、DNAを形成しています。
 組織という面での当社の特徴は、フラットな組織で、質の高いチームプレーや円滑なコミュニケーションがなされていることや、経営と現場の距離が近いことから上下双方のコミュニケーションが活発で、現場のアイデアが反映されやすく、環境の変化にもスピード感を持って対応できる柔軟性を備えている点にあります。こうした組織が力を発揮するために大切なのは、役職員の皆さん一人ひとりの「人間力」です。周囲のことを思いやる「利他の心」と強い信念や行動力をもって主体的に物事に取り組む「自律」を意識することが、社内外の様々なステークホルダーから信頼を獲得することにつながります。
 現在当社グループは、長期ビジョン「次世代デベロッパーへ」を掲げ、事業を通じて「社会課題の解決」と「企業としての成長」をより高い次元で両立することで、すべてのステークホルダーにとっての「いい会社」となることを目指し取り組んでいます。これまでも先人たちは、さまざまな社会課題に直面する中でその解決に尽力してきましたが、変化の著しい時代の中で当社が発展していくためには、「社会課題の解決」と「企業としての成長」を更に高いレベルで両立する必要があるのではないかという問題意識のもと掲げたものです。ここでいう「デベロッパー」という言葉には、単にビルや住宅といったハードを造るだけではなく、人が「住む」「働く」「憩う」場をサービスも含めて創造し、長期的な視点からまちの文化や機能を発展させていく、不動産開発にかかわる社員だけでなく、販売や管理などにかかわる社員も含めたすべてのグループ役職員が、まちや社会を“Develop”する意識を持って携わっていくという意味を込めています。昨今AIをはじめとしたテクノロジーが発展を遂げる中では、感情や情緒といった「人」らしさをいかに発揮するかが重要です。皆さんには是非、建物を造るだけにとどまらず、建物を利用する人々の感情を想像し、「利用する人々の笑顔を作る」という目線で業務に臨んでいただきたいと思います。


 本年7月には約25年超という長い年月をかけて権利者様や地域の皆様と共に推進してきた「TOFROM YAESU」が完成を迎えます。本年中には当社の本社移転も行われますが、「TOFROM YAESU」を起点として「心が豊かになり、力が発揮できる場を提供し続ける」という総合デベロッパーとしての役割を再認識する機会にしたいと思います。
 最後に、私は「企業は人なり」「人材こそ最大の財産である」と捉えており、役職員一人ひとりが自らの仕事に誇りを持ち、持てる力を最大限に発揮できる企業文化、風土を育み、ともに「社会課題の解決」と「企業としての成長」をより高い次元で両立するために邁進していきたいと思います。
 皆さんの挑戦と成長が当社グループの発展の原動力となることを大いに期待しています。
 以上、私からの祝辞といたします。


◆(株)大京 代表取締役社長 細川展久氏


 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。2026年度は総勢174名の方を新たに迎えることができ、大変うれしく思います。


 オリックスグループは1964年にリース事業からスタートし、今年で創立62年目を迎えました。現在では事業の多角化とグローバル展開を進め、安定した成長を続けています。大京各社は、オリックスグループの中核事業である不動産事業をオリックス不動産とともに担い、住宅の開発・販売をはじめ、工事、中古住宅の仲介・売買、マンションやオフィスビルなどの修繕・管理まで手掛けるなど、多彩なバリューチェーンを構築しています。特にマンション管理においては、累計約1万棟・約54万戸と日本最大規模の管理受託数を誇り、業績も堅調に推移しています。
 新入社員の皆さんに4つのことをお伝えします。
 1つ目は、インプットした知識を行動に移し、アウトプットしてください。本日から皆さんは社会人としての一歩を踏み出します。学生時代が知識や経験を蓄えるインプットの期間であったとすれば、これからはそれを行動や成果として発揮するアウトプットのステージです。自ら動き、結果を出すことを意識してください。
 2つ目は、プロフェッショナルとしての意識を持つことです。企業は、お客さまに商品・サービスを提供し、その対価として信頼と収益を得ています。専門性に裏付けられた品質や安心を、お客さまに伝えられるプロフェッショナルとなるため、仕事を通じて専門性を磨き、お客さまに価値を提供する意識を持つことが重要です。今後、研修やOJTを通じて上司や先輩から多くを吸収し、一日でも早くひとり立ちできるよう取り組んでください。
 3つ目は、失敗を恐れずチャレンジすることです。失敗を恐れて何もしないことが、最も避けるべきことです。失敗は成長の糧となりますので、積極的に挑戦し、小さな失敗を重ねながら学び、自身の成長につなげてください。
 4つ目は、日々の業務改善を意識し、提案することです。どんなに小さいことでも構いません。日々の業務において「よりよくできることはないか」という改善意識を持ち、具体的な提案につなげてください。それが仕事への課題意識にもつながります。デジタル技術を活用した業務改善や商品・サービスの進化を図っていますので、デジタルネイティブ世代としての皆さんの感性と発想に期待しています。


 最後に、本日の門出が充実した社会人生活の第一歩となることを心から願っています。これから皆さんと一緒に、より良い企業へと成長していきたいと考えています。


◆(株)長谷工コーポレーション 代表取締役社長 熊野 聡氏


 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。


 長谷工グループは、来年2月11日に創業90周年を迎えます。これまで約72万戸の分譲マンションを社会に提供し、日本の住宅基盤を築いてきました。住宅をつくるだけでなく、そこに住む人々の暮らしや人生をサポートしてきた歴史があります。この歩みをつくった「先人たちの努力に感謝する」とともに、次の時代を担う皆さんには「自分たちの会社の未来は自分たちで創る」という強い想いを持って、果敢に挑戦して欲しいと思います。


 本日、長谷工グループに入社した593名は配属先が異なっても、お客様にとっては全員が「長谷工の社員」です。職種や会社を超えて、互いに連携し協力しながら多くの人々の「住まい」や「暮らし」を創っていってください。将来、責任ある立場に就いたとき、困難に直面した際に支えとなるのは「同期の仲間」です。ぜひ、その絆を大切にしてほしいと思います。


 現在、「長谷工グループ中期経営計画(HASEKO Evolution Plan)」を推進しており、今期は2年目を迎えましたEvolutionとは「進化」を意味します。先人から受け継いだ大事なものを「継承」し、時代に合わせてしなやかに「変革」する。この「継承」と「変革」をかけ合わせた「進化」を実現することが、長谷工グループの企業価値向上と持続的成長につながります。


 皆さんが一日も早く成長しグループの一翼を担う人材として存分に活躍されることを大いに期待しています。


◆森ビル(株)社長 辻󠄀 慎吾氏


【「森ビルらしさ」を皆で受け継ぎながら、未来に向けて自身も会社も成長させていくことこそ、森ビルが森ビルらしく発展していく最も良い道だ】


 森ビルは常に都市と真っ直ぐに向き合い、どんな時代でも変わらない「人間の本質」や「都市の本質」を考えながら、理想とする都市づくりに挑戦してきた。我々の最大の強みは、地元の多くの権利者の皆さんと一緒に再開発事業を推進し、東京の中心部に様々な都市機能を高度に複合させたコンパクトシティをつくる力であり、街が完成した後もその街を育んでいくタウンマネジメント力である。さらに、我々にはこのディベロップメントとタウンマネジメントを一気通貫でできる組織や人材やノウハウがある。だからこそ、ヒルズの街は年を経てもなお強い磁力を保っている。こうした「森ビルらしさ」を皆で受け継ぎながら、未来に向けて自身も会社も成長させていくことこそ、森ビルが森ビルらしく発展していく最も良い道だと考えている。


 2023年に「麻布台ヒルズ」と「虎ノ門ヒルズ」が開業し、我々の戦略エリアには異なる個性とコンセプトを持ったいくつものヒルズが集積した。我々は長年かけてこのエリアに、グローバルプレーヤーが求める国際レベルのオフィスや住宅、一流のホテルや文化施設をつくり、世界有数の店舗を集積させ、緑を増やし、安全で安心な環境を整え、エリア全体でビジネスや暮らしをサポートする機能をつくり上げてきた。複数のヒルズを様々な方法でつなぎつつ、今取り組んでいる「六本木5丁目プロジェクト」や「虎ノ門3丁目プロジェクト」などをしっかりと仕上げることができれば、このエリアは世界を惹きつける東京の大きな磁力になる。この戦略は、長い年月をかけてこの一帯にヒルズを集積させてきた森ビルにしか取れない戦略である。また、森ビルの「次」をつくる取り組みの1つとして、ニューヨークの新規案件にも取り組んでいる。


 様々な立場の人たちを巻き込んで1つにまとめていくためには、「高い志」と「情熱」がなくてはいけないし、粘り強い交渉力やコミュニケーション能力、そして様々なセンスが必要だ。我々の都市づくりに賛同してくれた方々に対して大きな責任を負う覚悟もいる。言葉に尽くせないほど大変な仕事だが、やり遂げた時の達成感は特別であり、それこそがこの仕事の醍醐味であり、森ビルの存在意義なのだと思う。共に挑戦し、共に成長しながら、人々をワクワクさせるような都市をつくり、育んでいこう。


◆中央日本土地建物グループ(株)代表取締役社長 三宅 潔氏


 「金利ある世界」への移行により、企業活動の前提条件は大きく変化する。マーケットは転換点を超えた。資産を「寝かせる」「待つ」ことが戦術にもなり得た時代は終わり、利益の源泉が「アセット」から「人の力」へとシフトする。日々の変化に一喜一憂するのではなく、変化が起こることを前提に「どのように動くか」という視点が重要。企業にはこれまで以上に「スピード・判断力・付加価値の創造力」が求められる。


 今期は、現在進めている中期経営計画の総仕上げとともに、次の成長ステージへ向けたビジョンを描く重要な1年となる。新入社員の皆さんには、「未来志向で自立性を高く持つこと」「スピード感をもって、自ら動き、挑戦すること」「誠実と信頼」をベースに「中央日土地らしさ」にこだわり、プロフェッショナリティを磨いていただき、柔軟かつ自由な発想で積極果敢に挑戦し、イノベーションを引き起こしていくことを期待している。


◆森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏


 皆さん、ご入社おめでとうございます。
 森トラストグループの一員として、新たな一歩を踏み出される皆さんを、心より歓迎いたします。本日、こうして新しい仲間を迎え、希望に満ちた入社式を迎えられることを、大変嬉しく思います。
 森トラストグループは、中長期ビジョン「Advance2030」のもと、2030年までに1兆2,000億円の投資と、賃貸オフィス・ホテル・不動産販売の各事業において、2030年度に売上高1,000億円の実現を目指しています。


 昨年竣工した「東京ワールドゲート赤坂」は、2026年に本格稼働を迎え、日本初進出となる「1 Hotel Tokyo」を3月に開業するとともに、森トラストグループとして初の試みであるブランデッド・サービスレジデンス「1Homes Tokyo」もスタートしました。オフィス事業を取り巻く環境においては、従業員の出社回帰を促すための環境改善や、人手不足を背景とした人材獲得競争の強化、堅調な企業業績に伴う人員増加や事業拡大などを背景に、都心部において高い稼働率が続いており、今後は賃料のさらなる上昇が見込まれています。ホテル事業を取り巻く環境は、訪日外国人観光客数および訪日外国人消費額が、昨年、過去最高を更新しました。また、分譲事業においては、都心部を中心に利便性や住環境に優れたエリアの良質な住宅に対する需要は引き続き強い状況です。こうした状況の中、森トラストグループの2026年3月期の決算では、営業収益全体で過去最高となる見込みです。特に、ホテル事業においては、4期連続で過去最高の売上高を達成する見込みです。これらの成果は、時代の変化を的確に捉え、積極的な投資を行い、各部署、各グループ会社が一丸となって取り組んできたからこそ成し遂げられたことです。


 事業は、大変好調ではある一方で、世界経済を見渡せば、先行きの不透明感は依然として強い状況にあります。米国の通商政策の動向や、中国からの渡航自粛、為替の変動に加え、中東情勢をはじめとする地政学的リスクなど、事業環境に影響を及ぼす要因は少なくありません。不動産開発においても、建築費高騰や金利上昇、人手不足、エネルギーコストの上昇といった構造的課題が顕在化し、今後の投資判断に大きな影響を与えています。
 このような外部環境の中、企業価値を継続的に向上させることが企業の使命であり、そのためには、新たな付加価値の創出や創意工夫が、これまで以上に求められています。既存資産を活用した商品力の向上やブランディング、AIの活用による人材不足への対応など、その取り組みは多岐にわたります。また、企業の業績面だけでなく、健康経営の推進による働きやすい環境づくりや、環境配慮への取り組みなど、企業のあり方がますます問われる時代となっています。
 森トラストグループでは、歴史的建造物を改修・改築しホテルとして再生するプロジェクトの実行や、オフィスで働く方々、ホテルに滞在されるお客様に「安全で安心」な環境の提供に努めています。さらに、再生可能エネルギーの導入や、CO2およびエネルギー消費量の削減、プラスチックを含む廃棄物の削減に取り組んでおり、ホテルにおいては年間19.9トンの特定プラスチック削減を実現しました。こうした取り組みの結果、運営ホテルの7割以上で「サクラクオリティグリーン」を獲得しています。


 このように、私たちを取り巻く環境は変化しており、決して平坦ではありませんが、常にどのようなことができるかを考え実行していくことが、求められています。皆さんにも、社会課題に向き合い、自ら考え、解決策を形にできる人材へと成長していくことを期待しています。
 昨年、創業以来初となる企業CMを通じて、新ブランドメッセージ「可能性デベロッパー」を発信しました。まさにこの時代に求められているのが、「可能性」を信じ、次世代に向けた環境をデベロップしていくことではないでしょうか? 新入社員である皆さん一人ひとりの成長が、森トラストグループの未来を形づくる原動力となります。ぜひ「創意工夫」を心に留め、失敗を恐れず、新たな「可能性」に挑戦し続けて欲しいと思います。


 今年は、森トラストグループのホテル事業50周年を迎える記念すべき年です。これまで多くの先輩方が築いてきた歴史に敬意を払いながら、皆さんなりの新たな発想を活かし、森トラストグループの歴史をさらに築いていってください。
 皆さんと働ける日々を楽しみにしています。新たな挑戦に向けて、共に歩んでいきましょう。改めて、本日は皆さん、本当におめでとうございます。


◆三菱地所レジデンス(株)代表取締役 社長執行役員 明嵐二朗氏


 36名の新しい仲間たちの入社を役職員一同、とても楽しみにしていた。
 これから始まる社会人生活の舞台に、当社を選んでもらえたことを非常にうれしく思う。
 新入社員らしいフレッシュな視点で、会社に新しい風を巻き起こしてくれることを期待している。


 当社は「暮らしに、いつも新しいよろこびを。」という経営ビジョンのもと、設立から15年の間、主力事業である分譲マンション「ザ・パークハウス」に続き、賃貸マンション「ザ・パークハビオ」、有料老人ホーム、学生マンション、フレキシブルリビング賃貸マンション、ホテルコンドミニアムなど、様々な事業に挑戦し大きな成長を遂げてきた。


 今年度から5年間の新長期経営計画がスタートする。
 スローガンは「Beyond Next Door」。未来の扉を全員で開くという決意を込めた。
 先人たちの努力により築き上げてきた実績やブランドを受け継ぎながらも、それに安住することなく「自力・地力」を高め、当社としてもう一段上のステージへの挑戦が始まる。


 本日、私から皆さんに3つのアドバイスを贈る。
 それは「感謝する気持ちを持つこと」「謙虚であること」「毎日努力すること」である。
 この3つを地道に真面目に実践すれば、皆さんは当社に、そして社会に貢献できる社会人に必ずなれると信じる。


 未来の扉を、ともに開いていこう。


◆東急グループ 代表 野本弘文氏


【強い志を持って、自ら考え行動し、夢を実現しよう】


 東急グループは、創業から100年以上、交通事業をはじめ、建設、不動産、生活サービス、そしてホテル・リゾート事業など、お客さまの生活に密着した幅広い分野で事業を展開しています。また、海外事業においても年々広がりを見せています。


 創業者の五島慶太翁は「自分が現在携わっている仕事については、常に第一人者となるよう努力することが大切」という言葉を残されています。皆さんはこれから研修を受け、それぞれの部署に配属されると思いますが、必ずしも最初から希望する仕事に携わることができるとは限りません。配属先を見て、単に「運がよかった」「運が悪かった」などと一喜一憂しないでいただきたい。本当の運は与えられるものではなく、自らの行動で引き寄せるもの、誰かが運んでくるものともいえます。会社との出会い、仕事との出会い、仲間との出会い、これからも多くの出会いがありますが、これらの出会いや縁を大切にすることで、運を引き寄せてほしいと思います。


 皆さんは、これからいろいろな仕事に従事すると思います。どのような仕事でも、これは「何のためにやるのか」「なぜそうしなければならないのか」「もし自分が上司だったら」「もしお客さまだったら」といったように、自ら考え行動し、いろいろとチャレンジしていただきたいです。うまくいかないときも、それを失敗したと諦めるのではなく、貴重な経験として前向きに学び、自らの成長へとつなげることが大事です。経験は想像力を豊かにし、リスクに対する対応力、クリエイティブな創造力が鍛えられます。


 いま、渋谷では100年に1度と言われる開発が進行中です。この会場隣のShibuya Upper West Projectをはじめ、いくつものプロジェクトが進行し、2031年度には渋谷スクランブルスクエア第II期(中央棟・西棟)が完成することで、今以上に世界から注目される渋谷になると確信しています。
 また東急グループは、2027年3月から神奈川県横浜市で開催される「GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)」への出展が決まっており、グループの存在理念である「美しい生活環境を創造し、調和ある社会と、一人ひとりの幸せを追求する」を体現する貴重な機会を迎えます。


 どのような事業であっても、一人の力だけで進めることは難しく、同じ思いを持って行動する仲間がいて、初めて実現が可能となります。そのためにも、いろいろな分野の勉強はもちろん、多くの経験をし、先輩や上司、仲間達とコミュニケーションを積極的にとり、多くの理解者や応援団を作ってほしいと思います。


 「夢」や「希望」は誰でも持つことはできますが、強い「志」を持って、自ら考え行動していかなければ決して「夢の実現」はありません。ぜひ将来に向けて「夢」を持ち、その夢を実現するために具体的な行動につなげてください。そして、皆さんのいくつかの「夢の実現」が世の中にとって必要とされるものであり、東急グループの発展にも貢献するもので
あってほしいと願っています。

出典:最新不動産ニュースサイト R.E.port ©1997 株式会社不動産流通研究所

一覧へ戻る