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地所、屋内型セルフストレージ開発事業に参入

2026.04.14
業界関連










屋内型セルフストレージ「キーピット池上・久が原」外観。外壁に幾何学模様の発泡素材を張り込むなど視認性を高めている




収納ユニットのモデルルーム。良品計画(無印良品)が同社の商品でコーディネート



 三菱地所(株)は27日、屋内型セルフストレージ開発事業の初弾となる「キーピット池上・久が原」(東京都大田区)を報道陣に公開した。セルフストレージ事業に特化したプラットフォーマーの(株)パルマとの協業。収納不足に悩むマンションユーザー等をメインターゲットとした新たな都市インフラとして、首都圏で年間2〜3棟を開発。成長途上にある国内トランクルーム(屋内型セルフストレージやコンテナ収納の総称)市場を開拓、新たな投資商品として投資家にも提案していく。


 トランクルームは、建築費の高騰に伴う居住空間の狭小化、テレワーク拡大による住宅内スペースや法人のオフィススペース確保などを背景に普及が進んでいる。三菱地所は2024年に市場参入を決定。同年9月に、パルマとともに開発用地を取得した。


 初弾施設は、パルマのセルフストレージブランド名「キーピット」として運営する。東急池上線「池上」駅徒歩9分、都営浅草線「西馬込」駅徒歩15分。「池上」駅周辺の住宅街を抜けた国道1号線(第二京浜道路)沿いに立地する。約270平方メートルの建設地は店舗兼住宅跡地。周辺地域にはマンションや戸建てが集積する一方、競合のセルフストレージの供給が不足し高稼働であることから取得を決めた。建物は鉄骨造地上7階建て、延床面積は約890平方メートル。2月27日竣工済み。


 収納物の日焼けを防ぐため、2〜7階フロアは窓が1ヵ所のみ。梁下天井高は2,400mm、2,700mm(7階)。各フロアは、24時間調温・調湿を実施。広さ0.6畳(上下2分割のロッカータイプ)〜7畳のスチール製の収納ユニットを施工。収納部分はダイヤルロック付き。高さは2,100mmで、天井は開放。フロア内は「住宅の延長のイメージ」とするため、白系の塗装仕上げとしている。


 荷物搬入用のエントランスは2ヵ所。敷地内には利用者用駐車場2台のほか、建物周囲に月極バイク置き場を設置。契約時に非接触ICカードを登録し、そのカードで入館する。現在、1〜4階まで収納118室をレイアウトしており、今後5階以上もユニットを設置し、最終的には200室を超える予定。
 また、7階には広さが異なるユニット3つを「モデルルーム」として設置。各ユニットは、無印良品の収納棚等でコーディネート。ユーザーに具体的な使用方法をイメージしてもらうほか、コーディネイトに使っている商品の販売も行なう。契約はすべてオンライン。月額賃料は5,445〜10万4,665円。3月19日より運営を開始しており、現在30室が契約・予約済み。他のパルマ運営施設の倍のスピードで契約が進んでいる。


 トランクルームは、満室稼働まで時間がかかるものの、賃貸期間が長く(パルマの運営物件は平均26ヵ月)、建築費も賃貸マンションの6〜7割で済むことから、新たな収益不動産としても注目されている。三菱地所はパルマ以外の運営事業者との協業も踏まえ、東京都心5区を中心とした首都圏エリアで、敷地面積30〜100坪前後、延床面積100〜300坪前後の屋内型セルフストレージを年間2〜3棟程度開発、リースアップ後は投資家への販売も検討していく。


 同日説明に当たった三菱地所新事業創造部マネージャーの山岡史典氏は、「セルフストレージは、日常生活を支えるインフラとしてだけでなく、備蓄品の分散保管など都市の防災機能、レジリエンス向上にも寄与する。立地・建物性能・空間デザインで差別化し、海外と比較して市場規模が小さいセルフストレージ市場の認知向上へ事業を拡大していく」などと抱負を語った。



0.6畳から7畳まで大きさの異なる収納ユニットを設置している

出典:最新不動産ニュースサイト R.E.port ©1997 株式会社不動産流通研究所

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